東京都銀座に位置する丸源21ビル。21という番号が示す通り、比較的初期に建てられた丸源ビルであり、銀座では3番目に建てられたビルである。敷地面積は狭く、そこまで大規模なビルではないものの、エレベーターホールにはシャンデリア、エントランスには煌びやかなライン照明が設置されるなど、丸源ビルらしい豪華絢爛な装飾が特徴。
現在は閉鎖されており、内部に立ち入ることはできない。そこで今回は閉鎖前に撮影した写真を用い、内部を中心に紹介したいと思う。

概要

竣工年:1976年

住所:東京都中央区銀座8-7-2

階建:地上9階地下2階

外観

白黒の縦縞のデザインが特徴的なファザード。
北九州の丸源ビルは茶白のデザインが一般的ですが、銀座ではほとんどのビルがこの組み合わせです。

1枚目:ネオン点灯時
現在は点灯しませんが、かつては16:30頃から点灯していました。

2,3枚目:看板前面、塔屋の看板
かつてはネオンサインが設置されていたようですが、いずれも撤去されています。

ビル内部

〇エントランス

基準階は2階で、エレベーターや階段も2階始まりでした。
エレベーターホールには大きく、不気味なシャンデリアが吊るされていました。

なお現在は3枚目の画像の通り、ベニヤ板で入口が閉鎖されています。

〇階段室/2階

2階の階段室に入ってすぐのところに郵便箱がありました。
なお入口が封鎖される前から、写真左に見える扉は施錠され、階段室に入れなくなっていました。

エントランスの照明類の操作盤。
気づいた時には配線が切られたのか、点灯位置に設定されているにもかかわらず点灯することはありませんでした。

階段室への扉上部に設置されたいた古びた誘導灯。
この時はなんとか蛍光灯が持ちこたえていました。

〇階段室/2階-3階

とにかく狭い階段室。
入口の華美さとは程遠い内装です。
強いて言うならば、転落防止用の柵に見える蔦の装飾が丸源ビルらしいところでしょうか。

〇階段室/9階

テナントの入居する最上階の9階にはブレーカーや電力量計が設置されていました。

〇階段室

丸源警備と記された張り紙が随所にあり、衰退する前の面影が切ないです。
ちなみに多くの丸源ビルでは白タイルの敷き詰められた階段が特徴ですが、このビルは緑と白が基調で、丸源ビルらしさを感じないデザインとなっています。

踊り場には写真のような、蛍光灯を用いた一般的な階数表示がありました。

壁面にはかなりの数の落書きが見られました。
「さようなら」といった内容のものが多く、かつてのテナントの関係者が、このビルを撤退する際に書き納めしたものかと思われます。

廊下

4階のみ少し手の込んだ内装となっています。
狭い廊下ながら、シャンデリア、装飾の凝った看板が設置されており、丸源ビルらしさを感じることができます。

煌びやかなシャンデリア。
これ一つあるだけでビルの雰囲気が変わります。